近隣にマンションが建設される場合の対応

自宅近くの空き地にマンションが建設されることになったと聞きました。
高層マンションのようなので、工事による日常生活への影響や日陰になることなどが心配です。

１．建築計画の内容を知る

　　近隣の住民がマンションの建設に際し、どのような要求ができるかは、建設されるマンション
　　や工事の具体的な内容によって異なります。
　　したがって、まずは、建設業者がどのような工事をして、どのようなマンションを建てるかを
　　知る必要があります。

　（１）　札幌市の場合

　　　ア）条例
　　　　札幌市は、商業地域を除き、高さが１０メートルを超える建物を建築する場合について、
　　　　「中高層建築物の建築に関わる紛争の予防と調整に関する条例」を定めています。

　　　イ）標識
　　　　　建築主は近隣の住民に建築計画を知らせるため、確認申請日の３０日前までに
　　　　　建築計画の概要を記載した標識を設置しなければなりません（条例第９条）。
　　　　　住民はこの標識によって建築計画の概要を知ることができます。

　　　ウ）計画の説明

　　　　　建築主は近接住民（敷地境界線から１０メートル未満の範囲に土地を所有するか
　　　　　または建物を所有し、もしくは建物を占有する人）に対し、条例の定める事項を説明し、
　　　　　説明の状況を確認申請日の１０日前までに市長へ報告しなければなりません
　　　　　（条例第１０条）。
　　　　　住民は、この説明によって、建築計画の具体的な内容を知ることができます。
　　　　　なお、建築主は周辺住民（敷地境界線から建築物の高さの２倍の距離の範囲内に
　　　　　土地を所有するかまたは建物を所有し、もしくは建物を占有する人）に対しては、
　　　　　自ら進んで説明する義務はありませんが、周辺住民から説明を求められた場合には
　　　　　説明しなければならりませんので、建築主から説明がない場合、近接住民または
　　　　　周辺住民のいずれかに該当する人は、建築主に対して説明を求めることができます。

　　　（１）札幌市以外の場合

　　　ア）条例
　　　　札幌市以外の市町村には、札幌市のような条例はありません。
　　　　ただ、何らかの規制があるかもしれませんので、
　　　　お住まいの市町村役場にご確認下さい。

　　　イ）標識

　　　　説明追加（準備中）

　　　ウ）説明
　　　　条例がなくても、建築主は、通常、近隣の住民から建築計画の説明を求められれば
　　　　これに応じることが多いので、説明がない場合は、説明を求めて下さい。
　　　　説明を受ける場合は、建築計画に関する書面（特に図面）を受け取ることが重要です。